本日のおすすめの一品は…『煮穴子の玉子焼き（ツメ添え）』です！

 

 

　六月からこの八月にかけて、「梅雨穴子」や「夏穴子」と呼ばれ、最初の旬を迎える穴子…。本日は、鮮度抜群の夏穴子を丹念に煮込んだ上で、卵で巻きながらふわふわに包み込み、玉子焼きに仕立てた一品のご紹介となります。当店では、ふんだんに皿に張ったツメ（煮汁を裏ごしし、醤油やみりんと煮詰めたタレ）と絡めてお召し上がり頂いております。穴子に、ギョクに、ツメに…伝統の江戸前の味が織りなす至極の一品を、どうぞご賞味下さい。

 

　昨今の料理のタレは、様々な料理において、"あっさり、サラサラとしたもの”が流行りで、是とされる傾向にあるようですが…当店では、江戸前料理の象徴たる濃厚でとろみのあるツメを、変わることなく、穴子の煮汁からこしらえております。

 

　この煮穴子の玉子焼きは、そのツメの深く繊細で濃密な塩味と甘味、軽やかでふわふわの卵、そして、ほどけるほどに柔らかく煮込んだ穴子の淡白な旨味と優しく乗った脂…この全てが、絡み合い、溶け合い、長く親しまれ続ける本来の美味が、染み入るように、口いっぱいに広がる一品です。

 

　今宵は、変わることなく、絶えることなく、あり続ける…伝統の味わいをご堪能頂きながら、ごゆるりとお過ごし頂ければ幸いです。

 

 

　本日もお客様の『美味い』を聞きたくて、『笑顔』を見たくて、はりきって暖簾を掲げています。ご来店心よりお待ちしております。