2022-06-01 23:26:00

Vol.9『Crank up』

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休日、部屋で映画を観た

 

何故か

大学時代に働いていた映画館と

仲間を思い出した

 

ただ

劇場は閉館し

フェリーニ好きの彼や

監督志望の彼

そして

映画を観る時

必ず隣りにいた彼女も

もういない

 

クランクアップだ

 

映画を…もう一本観たくなった

仕方ない

ハッピーエンドのそれを探そう

 

 

 

2022-05-25 23:52:00

Vol.8『ちむどんどん』

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胸のワクワクを意味する

『ちむどんどん』という朝ドラ…

 

休日に

まとめて観ている時だった

 

大学時代の友人達との

グループLINEが届いた

 

それぞれが戦っていた

この新しい日常と

 

「そろそろ、集まろう」

同じ言葉が飛び交う

 

ウィスキーをちびりとやった

 

了解

ちむどんどんしてきた

 

 

 

2022-05-18 19:14:00

Vol.7『昔話と赤ワイン』

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こっそり時計を見た…

 

週末は

高校時代から縁のある

男女4人でワイングラスを交わした

 

女性二人は

未来を酔わすかのように

過去の話をした

 

たまには悪くない

 

終電には

もう少し時間がある

 

今宵

4本目のボトルを頼んだ

 

どうしてだろう?

女性との昔話には…

 

赤ワインがしっくりくる

 

 

2022-05-12 00:01:00

Vol.6『変わらないもの』

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先週

大将と女将と外食をした

 

ニ年ぶりのことだ

 

久しぶりに

心地よい時間を堪能した

 

ただ…

会計を二人が譲らなかった

 

参ってしまう…

5月5日だった…

 

「ごちそうさま」と言った

二人は小さく笑った

 

ニ年前

僕達は

世界は

日常を失った

 

ただ…

何を失っても

変わらないものがある

 

 

 

2022-05-04 17:14:00

Vol.5『琥珀色の香り』

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「Twitter?」と彼は首を傾げた

 

先週末、旧友の誕生日だった

地元の中華料理屋に一席設けた

 

「ただ…残したいんだ」と僕は言った

 

彼は「…なるほどな」と言って、紹興酒を一口飲んだ「また、丑の日にでも伺うよ」

 

その琥珀色を、僕も飲んだ

 

仄かに甘い香りが鼻を抜け…

やがて消えた