『1993年とブラボー!』
薄明かりがアスファルトに溶け、窓から微かに漏れる朝…「ブラボー!」の雄叫びが、遠い中東の地から、日出ずる国にこだました。
声の主は、サッカー日本代表DF長友佑都選手だ。今朝行われたサッカーW杯強豪スペイン戦の勝利後に、インタビューエリアでそう叫んだ。
試合を中継したTV局のアナウンサーは、昨日発表されたばかりの「流行語大賞」に絡めて、「ブラボー、流行語大賞間に合うかな~?」と笑った。
実際のところ、「ブラボー」は今回、時既に遅しで、残念だったけれど、今朝のスペイン戦の、或いは初戦のドイツ戦における、この“ブラボー”な結果は、1993年の「流行語大賞」抜きには語れないと、個人的には思っている。
そう、その年のそれは『Jリーグ』だった。
メキシコオリンピック銅メダルを初め、Jリーグ発足前から、日本サッカーの伝説もあれば、先人達もいる。今でこそ、サッカー日本代表選手の多くは、Jリーグではなく、海外の名門リーグで活躍するに至っている。
それでも、1993年のスタートから、来年30周年を迎えるJリーグが、今朝の『ブラボー!』の礎を築き、道標となったと…感じている。今朝のドラマは1993年に始まっていたと…感じている。
知らんけど(←今年の「新語・流行語大賞」トップ10に選出)ww。
さてさて、来たる12月5日の日付変わって24時…ノックアウトステージ初戦となるクロアチア戦のホイッスルが鳴る。
長友佑都選手は、「次はもっとどでかい声でブラボー言ったるからな」とTwitterにて予告した。
次戦に勝てば、ワールドカップにおいて日本史上初のベスト8進出となる。
新たな歴史が生まれるか…“ブラボー”以上の結果が出るか…
1993年の流行語大賞が、29年の歳月と共に織りなす今を、日本サッカーの今を、雄叫びを必死に抑えながら、この日出ずる国にて…見守りたい。