「ぼくらは決して大人を恐れやしないが、大人になった自分に対しては恐れを抱く」
あの夏の終わり
手に取った小説にあった言葉…
僕は二十歳になろうとしていた
あれから
幾重にも夏は秋に染まり
僕は今
何を恐れているのだろう?
答えのないまま
花瓶の中で
ひまわりが黄昏れていた